「白兎」は、古来より月や再生の象徴として親しまれてきた兎を、透きとおるガラスでかたどった作品です。
本作は蓋物となっており、香を納める「香合」としてもお使いいただけます。香を仕込んだ瞬間、兎の白い体は淡い香気とともに生命を帯び、空間全体を清浄に包み込みます。また、日常においても小さな器として用いることで、日々の営みにそっと寄り添う存在ともなります。
月下に佇む兎の静かな姿に、見る人それぞれの物語を重ねていただければ幸いです。