九つの尾を広げた狐は、稲の霊を守るもの。その足元に寄り添う米俵は、豊穣の約束と人々の暮らしを支える力の象徴です。透明なガラスの体は、光を受けて淡く輝き、神話と現実の境をたゆたうように佇みます。「狐(米俵)」は、豊かさと神秘がひとつに溶け合う瞬間をかたどった作品です。